少し心理学を学ぶと必ず遭遇するのが、「意識と無意識」(「顕在意識と潜在意識」といういい方をすることもあります)。
そして、「意識と無意識」の話を聞くときに、私は「象使いと象」を思い出します。それが載っているのがこの本『スイッチ! ──「変われない」を変える方法』になります。「意識と無意識」の関係が「象使いと象」の関係と酷似しているということです。
本書の要旨を説明するために、帯と扉の文章を紹介したいと思います。
大変化を起こすのに、「権限」も「我慢」もいらない。必要なのは、環境にくわえるちょっとの「工夫」だけ!
会社や人生に持続する変化を起こすのは難しい。その原因は私たちの脳の中にある。「象使い(理性)」と「象(感情)」の支配権争いだ。
象使いがスリムな体型を欲していても、象はケーキに飛びついてしまう。
頭のいい象使いが変化を求めても、象はいまの手順が大好きなのだ。だが、象と象使いの性格を研究していくうちに、ちょっと工夫するだけで、変化は驚くほど簡単なものになることがわかる。
本書では、大きな権限や強固な意志の持ち主では無い「ごく普通の人たち」が、会社や国を動かすような変化を生み出した例を豊富に挙げながら、それらに共通する「変化のしくみ」を明かしていきます。
本には、このように書かれているのですが、私はこれを
象使い=理性 → 意識(顕在意識)
象 =感情 → 無意識(潜在意識)
と考えられるし、その方がしっくりとくるように思うのです。
自分を変えたい、変わりたい、と思っているのに、どうしても昨日までと同じ、今までと同じ、行動パタンを繰り返してしまう方には一読してみる価値があるのではないでしょうか。
※amazonでこの本を参照すると、これよりも新しい版(ハヤカワ・ノンフィクション文庫 や Kindle版)もあるのですが、私は、この本の表紙デザインが好きなのであえてこちらの版でご紹介させていただきました。